Automated External Defibrillator の頭文字をとったもので、日本語訳は、自動体外式除細動器といいます。 操作は音声ガイダンスにより指示され、電気ショックが必要かどうかもAEDが判断します。高度な専門知識を必要とせず、電源ボタンを入れれば、 音声が使い方を順に指示してくれるので、誰でもこの機器を使って救命することができます。
いつでも、どこでも、誰にでも起こるかもしれないこと、それが突然の心停止(心臓突然死)です。突然の心停止は様々な国で主要な死亡原因の一つとなっています。 日本国内においては、突然の心停止からの救命率は現在5%にすぎず、1日に約100人が亡くなっているといわれています。 突然の心停止の多くは、心室細動(VF)と呼ばれるものが原因です。心室細動になると心臓が不規則に痙攣するような状態となり、 血液を全身に送り出す心臓本来のポンプ機能を果たせなくなります。 心室細動の最も有効な治療法は、電気ショックによる除細動です。 また、胸骨圧迫の重要性が2005年より、世界的ガイドラインに記述されており、発見者による胸骨圧迫とAEDの組合せが重要視されています。
心臓が停止すると、血液の流れが止まり、脳と心臓自身と各組織細胞に生命の源である酸素や栄養が行かず、数分で死に至ります。 胸骨圧迫を行う事で、AEDによる除細動効果も著しく向上します。また、人口呼吸を行う事で、血液中に酸素を取り入れる事が可能となります。
「突然の心停止」を起こした方の命を救うためには、「救命の連鎖」といわれる4つの行動を迅速に行うことが重要です。 迅速な119番通報⇒迅速な心肺蘇生法⇒ 迅速な除細動 ⇒迅速な高度救命処置が傷病者の救命率を高めます。